新刊案内


新刊の表紙
タイトル:Q&A関東大震災100年 朝鮮人虐殺問題を考える
編:朝鮮大学校朝鮮問題研究センター在日朝鮮人関係資料室
刊:フォーラム平和・人権・環境
定価:900円+税
コード:ISBN978-4-909269-21-8 C0036 ¥900E
判型:A5判並製80頁
発行日:2023年9月
関東大震災時の朝鮮人虐殺問題を、「歴史的背景」「虐殺の発生とその責任」
「犠牲者と生存者」「今日まで続く虐殺の隠ぺい」「犠牲者の追悼」
「課題——今、何が求められているのか」の6つの視点から、
15のQ&Aを通して詳細に分析する。


新刊の表紙
タイトル:学校選択制は学校の「切磋琢磨」をもたらしたか
  ——大阪市の学校選択制の政策分析から
著:濱元伸彦・中西広大
定価:2000円+税
コード:ISBN978-4-909269-19-1 C0037 ¥2000E
判型:A5並製266頁
発行日:2023年5月
本書は、大阪市で2014年に導入された学校選択制に関する政策分析を意図して
書かれた研究書である。本書の執筆者である二人は2015年あたりから、
それぞれ独立して大阪市の学校選択制に関する公開データの収集やフィールド調査を
行い分析を進めてきたが、その後、その研究成果を、大阪市の学校選択制に関する
総括的な政策評価としてまとめられないか考え、なんとか本書の刊行にいたった。
本書の二人の執筆者は、それぞれベースとなる研究領域が若干異なっているが、
一応本書は、「政策科学としての教育社会学」を志向するものとして位置づけたい。


新刊の表紙
タイトル:路地うらのユートピア
著:路地うらのユートピア
定価:1800円(税込)
コード:ISBN978-4-909269-18-8 C0095 ¥1800E
判型:四六上製238頁
発行日:2023年3月
本書のカバー作品に、赤松麟作の「夜汽車」(明治三十四年=一九〇一年)をえらんだのは、
これまでこの作品が中学・高校の美術の教科書にかならず載っていたからではない。
それは、だれでも知っているという消極的な理由にすぎない。
未だ油彩画になじみのなかった庶民の前に、象徴的な一番安い夜汽車に坐り、
間もなく夜が明ける一瞬を群像画として現前したからでもある。
それもこの場面は、どこにでもいる明治の人びとをモデルとしたことである。
なぜここまで言及するかといえば、同時代をテーマにした数多の油彩画・挿し絵がある
とはいえ、ほとんどが説明的画風に終わっていて、
その時代のよってきたる肝心なところが希薄になっているからだ。
「夜汽車」には、これがあった。
同じように、本書を付き合ったいただいた読者にはすでにおわかりのように、
本書のテーマの洗い出しの過程でも、顧みれば、同様の思いがあったことにお気づきと思う。
どういうことかといえば、〈都市論〉の賑わいのなかで、肝心なところが脱落しているのでは
ないか、と気づき、書き始めたのが、本書の主要文章であるからだ。
一言で言えば、「わたしたちは、東京をどのように生きたのか」ということであり、
それを情報(データ)の域に止まらず、時代の身体性に深く根ざした「記憶」の発掘によって、
「どのように生きた」のかが明らかになるからである。
ただし、実情は、依然として貧相のままであると思える。


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